企業の不正について

金融業界出身のHです。

このところ立て続けに大手企業の不正行為について記事が掲載されていましたので、関連して若干コメントしてみたいと思います。

一件目はビッグモーターの不祥事です。
保険金不正請求については、33の整備工場で300件超の請求が行われた事実が発覚、加えて不正車検、街路樹の不正伐採、内部告発のモミ消し、大手保険会社3社との癒着等も問題視されています。

二件目が近畿日本ツーリストの業務委託費水増し請求です。
静岡県掛川市、焼津市、大阪府東大阪市から委託された新型コロナワクチン接種のコールセンターで、電話オペレーターの人数を水増しするなどして業務委託費を水増し請求したものです。

この事例にはいくつか共通点がある様に思います。
一つ目は経営陣の関与が疑われる点、二つ目は自らの利益よりも会社への貢献を目指している点、三点目は内容が極めて稚拙である点等です。

この種の事案で特徴的なのはやはり経営層の姿勢です。
報道によれば「利益を上げて目標を達成せよ。手段は問わない。」との指示がなされていた様でこうなると社員のモラルは崩壊し何でも有りになってしまいます。

昨今は社員の入れ替わりが激しいということもあります。
そして結果的に退職した社員から不正を行っているとの情報が洩れるのです。
当然ですがこれらの不正が何のお咎めもなくまかり通るはずがありません。
経営者は常に「天網恢恢疎にして漏らさず」という言葉を肝に銘じておくべきでしょう。


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